3月・春彼岸法要

〜 3月・春彼岸法要 〜

♦︎ 春分の日 ♦︎

 『暑さ寒さも彼岸まで。』と申しますが、暖かな日差しと共に、今を生きる私たちに「いのち」をお伝え下さった祖先へ感謝をかたちで表し、ご供養を勤める春のお彼岸の時時節となりました

 本年は彼岸の入りが18日となり、お中日の20日を中心に24日までの1週間勤まります。

 當寺では彼岸のお中日(春分の日)、午前11時より、春季彼岸会法要 (先祖供養)を修行致しております。

 彼岸とは、昼と夜の長さが等分される「春分の日」 「秋分の日」を中世んに前後3日間、併せて7日間を彼岸と定め、1週間心を落ち着かせ先祖を偲んで、感謝の心で手を合わせ追善の供養を勤めることにより、自身の心を整えましょうという、日本独特の尊い仏教行事であります。今現実に、私たちが泣いたり、笑ったり、苦しんだりして、欲望と妄想にとらわれた生活を送っている迷いの世界を此の岸と書いて「此岸」と言います。一方こうした欲望や、妄想から離れ、心静かに落ち着いた平和の境地、悟りの世界を、彼の岸と書いて「彼岸」と言います。そして岸から彼の岸に渡ることを「到彼岸」と言います。

 苦しみや悲しみ、不満といった現状の此岸から、楽しみや、喜びや、満足といった理想の世界彼岸へと渡る「到彼岸」のためには、人任せではなく、自分自身で精進努力をし修行することが唯一の手段であり、古来から仏の道を歩む方たちが実践されて来たことであります。

 お釈迦様はその実践のために六波羅蜜、6つの教えを説かれてます。

1. 布施 与えよう物でも心でも

2. 持戒 生きよう仏らしく

3. 忍辱 えようどんなことにも

4. 精進 努めよう自分の仕事に

5. 禅定 落ち着こう息を整えて

6. 智慧 目覚めよう

仏の道にお彼岸の1週間は、特にこの6つの教えを心がけて実践し、己の生活を振り返り、「到彼岸」に勤める時節にしたいものです。

♦︎ おとき(昼食)接待 ♦︎

岸法要終了後、参詣者の皆さんにおときの接待がございます。
婦人会の皆さんが六波羅蜜の教えを実践し、真心を込めてお作り頂いております。
お寺でのお食事は、佛飯 (ぶっぱん)と言って、仏さまからのお裾分け、数々の功徳が秘められております。